ベートーヴェン
作曲(1800年頃)
弦楽四重奏曲第1番ヘ長調Op.18-1
慣例に則った6曲セットの第1曲。モーツァルトのハイドンセットの第1曲と同様、弾かされる機会は多い。よく練られたバランスの良い作品。第2楽章アダージョは「ロメオとジュリエット」を頭に置いて書いたと作者が言ったとされるもの。
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ベートーヴェン
作曲(1809年)
弦楽四重奏曲第10番変ホ長調Op.74「ハープ」
俗称は第1楽章に頻出するピッツィカートから。名前の印象とは裏腹に、ベートーヴェンらしい力強さにも溢れる作品。躍動感ある第1楽章、劇的で壮麗さのある第3楽章、と期待をもたせた上でアタッカでつながる終楽章は、しかしながら、盛り上がりにかける変奏曲で、扱いが難しい。
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ベートーヴェン
作曲(1810年頃)
ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調Op.97「大公」
「英雄」「皇帝」といった壮麗な曲のイメージ上にある、このジャンルの頂点として広く知られる有名曲。「3人のソリスト競演」的な面も強いが、スケルツォを持つ全4楽章はそれぞれ丹念に書かれており、アンサンブルとしても楽しい。
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ベートーヴェン
作曲(1824年頃)
弦楽四重奏曲第12番変ホ長調Op.127
第12番から第16番までが「後期」と言われる作品群で、時代を超えた音楽の力でほとんど神格化されている。この12番も既に「第九」を書いた後の1824年の作。どことなく民謡調の軽さが全体を支配しており、テクニックレベルだけで言えばまだ比較的弾きやすい。
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ベートーヴェン
作曲(1825年頃)
弦楽四重奏曲第13番変ロ長調Op.130
いずれも一癖ある、しかし素晴らしい6つの楽章からなる一種の組曲のような構成の作品。当初は現在Op.133となっている「大フーガ」を最終楽章としていたが、演奏者・出版者の要請で新たに作曲されたより単純なロンドに置き換えられた。
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ベートーヴェン
作曲(1825年)
弦楽四重奏曲第15番イ短調Op.132
後期四重奏曲の中でも、いろいろな意味でバランスの良い傑作。第3楽章は「病が癒えた者の神への感謝」とのコメントがフランス語で書かれたモルトアダージョ。終楽章は第九交響曲の終楽章として準備されていた短調の魅力的な素材によるもの。
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ベートーヴェン
作曲(1826年)
弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調Op.131
切れ目無く演奏される7楽章からなる。長大。第1楽章のアダージョによる情緒纏綿たるフーガ、シューベルトに似た迫力ある終楽章など、すばらしい音楽が随所にある傑作。弾き込むほどに楽しい作品ではあるが、人に聴かせて喜ばせるのは容易ではない。
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ヴィラ=ロボス
作曲(1930年)
ブラジル風バッハ第1番
バッハの精神でブラジルの素材を料理するという、パリ留学の影響が窺える発想による作品シリーズの第1弾。導入曲(エンボラーダ)、前奏曲(モディーナ)、フーガ(コンバーサ)の3曲からなる。バッハ風の楽曲がところどころで南米的に歌ってしまうといった風情の作品。
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