ベートーヴェン
作曲(1810年頃)
ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調Op.97「大公」
「英雄」「皇帝」といった壮麗な曲のイメージ上にある、このジャンルの頂点として広く知られる有名曲。「3人のソリスト競演」的な面も強いが、スケルツォを持つ全4楽章はそれぞれ丹念に書かれており、アンサンブルとしても楽しい。
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ベートーヴェン
作曲(1824年頃)
弦楽四重奏曲第12番変ホ長調Op.127
第12番から第16番までが「後期」と言われる作品群で、時代を超えた音楽の力でほとんど神格化されている。この12番も既に「第九」を書いた後の1824年の作。どことなく民謡調の軽さが全体を支配しており、テクニックレベルだけで言えばまだ比較的弾きやすい。
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ベートーヴェン
作曲(1825年頃)
弦楽四重奏曲第13番変ロ長調Op.130
いずれも一癖ある、しかし素晴らしい6つの楽章からなる一種の組曲のような構成の作品。当初は現在Op.133となっている「大フーガ」を最終楽章としていたが、演奏者・出版者の要請で新たに作曲されたより単純なロンドに置き換えられた。
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ベートーヴェン
作曲(1825年)
弦楽四重奏曲第15番イ短調Op.132
後期四重奏曲の中でも、いろいろな意味でバランスの良い傑作。第3楽章は「病が癒えた者の神への感謝」とのコメントがフランス語で書かれたモルトアダージョ。終楽章は第九交響曲の終楽章として準備されていた短調の魅力的な素材によるもの。
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ベートーヴェン
作曲(1826年)
弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調Op.131
切れ目無く演奏される7楽章からなる。長大。第1楽章のアダージョによる情緒纏綿たるフーガ、シューベルトに似た迫力ある終楽章など、すばらしい音楽が随所にある傑作。弾き込むほどに楽しい作品ではあるが、人に聴かせて喜ばせるのは容易ではない。
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メンデルスゾーン
作曲(1839年)
ピアノ三重奏曲第1番ニ短調Op.49
このジャンルの有名曲の一つ。過去の室内楽作品をよく収集・研究していたことで知られるシューマンから「ベートーヴェン以来の傑作」と激賞された。第3楽章スケルッツォと第4楽章アレグロ・アッサイ・アッパショナートは意外に奏者の運動能力が要求される。チェロの独立性は少ない。
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シューマン
作曲(1842年)
ピアノ四重奏曲変ホ長調Op.47
シューマンの他のピアノ室内楽作品同様、全体としては「ピアノ」対「弦楽器」という書法だが、ヴィオラはいろいろと旋律あり。第3楽章アンダンテでは、VcはC線を全音下げるよう指示されている。有名な五重奏曲と同じレベルのものを期待すると裏切られるが、それなりの佳作。
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ブラームス
作曲(1854年)
ピアノ三重奏曲第1番ロ長調Op.8
ブラームスも恩師シューマンと同じく3曲のピアノ三重奏を残した。第1番は21歳の作で恩師の影響が顕著。原曲作曲(1854年)の後に大幅な改定(1889年)が行われた。作者はどちらも併存することを認めていたと言われ、現在でも両方の譜面が入手可能。
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